ISUZU BELLEL

岡山県にベレルがあるという情報を初めて聞いたのは96年だったと思います。その頃私はビッグホーンのソフトトップを探し求めてあちこち走り回っていました。ある日、岡山いすゞの中古車センターへ行き、ビッグホーンのソフトトップを探しているという話をしました。その時乗って行った車はPFジェミニだったのでよほどいすゞの旧車好きと思われたのか、(実際そうですが)ベレルを持っている人がいるということを教えてくれたのです。応対して下さったいすゞの中谷さんはオーナーの名前と電話番号、地図まで書いて下さいました。私はその時、ベレルは写真でしか見たことがなかったので、一回見せてもらえればいいなというくらいでそのメモをもらって帰りました。その後しばらくはベレルの事も忘れていましたが修理だったか部品の事で津山のいすゞにいった時、またまたベレルの話題が出てオーナーの名前も一緒だし、これは噂でなく本当なんだと思うと同時に「100万円でうってくれといわれたが売らなかったらしい」という話を聞かされ、「これは見せてもらうのもむずかしいかな」と正直思いました。それから数カ月後、英田町で行われたガレージセールの会場で偶然オーナーの方に会い、直接話をすることができました。オーナーの方のほうから、「ベレル面倒見てくれん?」といわれ、すぐにでも返事がしたかったのですが、置き場所の事や、実車をまだ見ていないこと等不安材料もあり、また、あまり欲しがると足下を見られて高い事をいわれても困るので、あくまで冷静に「まあ、また一度見せて下さい。」といってその時は終わりました。そのあと、また気になりながらもふつうに生活をしていました。98年の8月下旬のある日、英田町の旧車ショップ、ノスタルジアの社長の青山さんから電話がかかってきました。ベレルが買い取りで入ってきたんだけど、どう?ということでした。ちょうどその時私はたつさんと一緒にいたので、すぐ2人で見に行きました。積載車にまだ乗ったままでした。高いところにのせてあるのでサイドシルや下回りが良く見え、ちょっと「ゲッ。」と思いましたが、エンジンがかかったのでこりゃ、いけると思い、即決しました。数日後、仮ナンバーで家まで自走してもって帰りました。それから、ユーザー車検に挑戦しましたが、排ガスでどうしても通らず、バルブクリアランスと点火時期の調整だけ、岡山いすゞでお願いし、やっと車検に通り、熊本や岐阜のミーティングに自走でいき、参加しました。どちらも、いすゞ車のミーティングでしたが、程度が悪いのにちょっとした賞をいただき、改めてこの車の価値、希少性を実感しました。現在、4月のハードルが越えられず、ナンバーをはずしていますが、いつでもすぐ走り出せるようにしておきたいと思っています。